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Witch / The Sonics / '64

今週はどのくらいロックンロォルの中で節操無く出来るかな? で行きます。
ソニックス。ビートルズを始めとする英国勢がアメリカのチャートに大挙した時代。オーバーグラウンドではサム・クックやオーティスやアレサのソウル、バーズやディランのフォークロック、ビーチボーイズモンキーズのポップがひしめいていました。で、その頃ワシントン州の片田舎で密かに、50年代R&R,R&Bを最先端のブリティッシュイノベージョンとかけ合わせてサイコな粗暴ガレージを作り上げていたバンドが居ました、それが彼等ソニックスです。こいつらを聴くとビートルズ旋風の裏でアメリカのロクデナシガレージバンドが如何に活動していたかが分かります。一般的には50'sロカビリーとその後の70'sNYパンクを繋ぐ元祖パンクとして紹介される事が多い60'sガレージですが同時代のビートルズストーンズやアニマルズの影響は見逃せないでしょう。つまり英国由来の“つんのめったビート感”てことでしょうか。決して大陸的でないちゃかちゃかした感覚(スネアの軽くて小気味イイ音!)とアメリカンなワイルド感(吠える歌)の一致が60年代のガレージでしょう。クオーリーメンとの共時性って事だけではないと思います。全世界にガレージサウンドにこだわるシーンがあるのはよく分かります、玄人好みの世界観で。でも彼等の様なバンドは同じ音を出し続け、ビートルズの様には60年代の速い時代の流れには乗れなかったのですよ。だからガレージの瞬発性には驚嘆しますが俯瞰して考えると小さなサークルであると言わざろう得ません。でもイイ曲多いのでこの時代のブリティッシュビート好きも要チェックです。
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