24「Tシャツネタ その4」

第15弾 4:33 Tシャツ
待望のジョン・ケージ4分33秒」Tシャツの登場です!
いまさら説明する必要はないかもしれませんが、「4分33秒」とは、1952年にデヴィット・チュードアによって初演された、演奏時間中何も演奏せずに、自然に聞こえてくる外の音を聴くという、ぶっとんだ曲。日本ではヤン富田がカバー音源を出してました。ちなみに「4分33秒」の曲の由来は、絶対零度(−273度)を分数に訳したものという説があります。
デジタル時計風のデザインにケージが愛して止まなかったキノコのマークで味付け。キノコの質感を出すために発砲インクで盛り上がった印刷に仕上げました。彼が「キノコ(mushroom)」と「音楽(music)」は辞書で隣り合わせに並んでる、と指摘するように、キノコと音楽が同じくらい大好きな方は、即買いのマストアイテムです。
実験音楽・前衛音楽の父であるばかりではなく、イヴェント、ハプニング、パフォーマンスを含めた現代芸術の全局面に多大な影響を与えた人物として、RLLは彼に最大限のリスペクトを送ります!



第16弾 プロ・シチュ Tシャツ
スペクタクル社会」に続き、シチュアシオニスト・ネタ第2弾。
「プロ・シチュアシオニスト」とは、だだファッションとしてのラディカルさを装い、シチュアシオニストの理論と実践の雰囲気だけを模倣する、ニセ者のこと。それはドゥボールの思想を本当にファッションにしてしまうわれわれのような人間。でも、組織(多くのメンバーが除名された→http://undo-bu.hp.infoseek.co.jp/situ.htm)の中では、学級委員のような真面目な奴よりも、はみ出し者の不良の方がクールだし、第一絶対楽しい。
RLLは「プロ・シチュアシオニスト」であることを開き直り、高らかに「プロ・シチュ宣言」することで人生を肯定的に楽しむことをオススメします!



第17弾 RO MUNCH ST Tシャツ
梵シリーズの第3弾は RO MUNCH ST Tシャツです。

遠藤ミチロウ率いる THE STALIN は82年の名曲『ロマンチスト』でアナーキスト/ナショナリスト/スターリニスト/オポチュニス/スタイリスト/フォーマリスト/リベラリスト/ヒューマニスト/ソーシャリスト/ナチュラリスト/ジャパニスト/モラリストを次々に「吐き気がするほど〜ロマンチックだぜ〜」と揶揄し、愛憎入り乱れる思想状況に対し嘲笑による相対化を図った。これは当時のニューアカの「主義者」に対する態度のパンク版だったともいえる。アレクサンドル・コジェーブが日本的「スノッブ化」と称した現象である。
さて時代はポストモダン? 既に「主義者」を相対化させるどころか「ロマンチスト」を標榜出来る程の何かを持てずに人々は「動物化」する一方だ。『「欲求」とは、特定の対象をもち、それとの関係で満たされる単純な欲望を意味する。たとえば空腹を覚えた動物は、食物を食べることで完全に満足する。欠乏ー満足のこの回路が欲求の特徴であり、人間の生活も多くはこの欲求で駆動されている。』By東浩紀動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)』(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%B0%CA%AA%B2%BD)という状態である。
なんだか読んでみると、これってマンチ(=MUNCH)ってるの変らないじゃん? って思うわけ。説明すると、マンチとは元々スナック菓子を指し、転じてスラングでは梵がキマって食べ物が異常に美味しく感じられること。酔っぱらうより、この多幸感を楽しむのが主流になってるカンナビストも多いはず。ハーゲンダッツ最高!
RLLはその様な「動物化」する「MUNCH」に「ロマンチスト」である「カンナビスト」を見いだす。「MUNCH」=「カンナビスト」≒「ロマンチスト(主義者)」≠「動物化」≒「MUNCH」という円管状態だ!「動物化」と「主義者」を容れ子にした思考でRLLはコジェーブも東も混乱させちゃう★ 「ロ マンチ スト」最高!
色は白と黒、サイズXS,S,M,L,XL、プリントは発砲インクで食欲をそそります。



第18弾 フランツ・ファノン Tシャツ
思想家シリーズ第3弾、フランツ・ファノン(1925-61)と主著『黒い皮膚・白い仮面 (みすずライブラリー)』。
フランツ・ファノンは、カリブ海のフランス領マルチニック島出身の思想家・革命家。フランスで精神分析を学び、アルジェリア精神科医として赴任。アルジェリア独立戦争で革命家となり36歳で白血病で亡くなる。マルコムXに影響を与えブラック・パンサーに愛読されたゲバラと並ぶ存在。
「ニグロは存在しないし白人も同様に存在しない」とファノンは語る。『黒い皮膚・白い仮面(Black Skin, White Masks)』は黒人の精神的疎外のプロセスを分析する名著。「人種」は「白人」の発明である、ニグロの劣等感は実は集合的無意識として機能させられている。その呪縛から個々人が解放されなければ社会構造は変らない、と喝破する。
植民地的心理をグローバリズム下の実存としてトレースし直すのもこの時代にアリなのでは? RLLは、ファノンを最大賞賛するストレートなデザインにしました。背中には著作リスト! 色はファノンの「第三世界論」をイメージさせるネイビー・ブルーとサンド・カーキ、サイズML。



第19弾 アンジェラ・デービス Tシャツ
思想家シリーズ第4弾、アンジェラ・デービス(Angela Davis)とその初著『If They Come in the Morning: Voices of Resistance
です。
彼女は、女性・黒人・共産主義者という三大抑圧者の解放を求めたアメリカのアクティビスト。ソルボンヌに留学(ハーバート・マルクーゼに師事)してアルジェリア解放デモに参加したアメリカ人。美貌とカリスマと知性を持ち(26歳でUCLA助教授!)アフロを流行らせた才女。キングやマルコムXを失った後の黒人運動の新しいシンボル。そしてブラックパンサーに協力し殺人教唆罪に問われ、ニクソンファシスト”大統領に名指しされ、FBI長官エドガー”レイシスト”クーパーに最重要犯人(女性史上4人目)に仕立て上げられた無実の被告。70年当時、世界中から彼女の自由を求める連帯運動が興ったのだった。時代はニュー・ソウル華やかりし頃、魂の自由を求めた彼女に名コンピレーションシリーズfree soulのジャケット・スタイルをジャミング! 背中にはバイオグラフィー付き! 是非、お洒落なインディペンデント・ガールに着て欲しい★



第20弾 ハーポ・マルキシズム
記念すべき第20弾目は、ハーポ部長のTシャツ! なわけなくて、ニックネームの由来(スリム・ハーポ説もあり)となったハーポ・マルクスです。
ハーポ・マルクスは、主に1930年代を中心にアナーキーで不条理な笑いを武器に活躍したコメディ・ユニット、マルクス兄弟の次男坊。映画の中では常に唖者を通し、愛嬌のあるルックスと動きで暴力的でアバンギャルドなアクションギャグの数々を繰り出し、あの残酷演劇の提唱者アントナン・アルトーにして「真のシュルレアリスム」と言わしめ、激讃された人物。
今の時代、カール・マルクスの小難しい薀蓄よりも、ハーポのスキゾ的ユーモアの方が絶対に革命的だ。ボブ・ブラックのグルーチョ・マルクス(ハーポの弟、マジックで書かれた髭が特徴)主義(http://undo-bu.hp.infoseek.co.jp/gmxism.htm)に対抗して、RLLは「ANARCHY PEACE FREE! DUMB」(2003年7月19日の渋谷サウンド・デモのフライヤーより)のハーポ・マルクス主義で行きます!