漫画バトン

漫画バトンが廻ってきました。ミュージックバトンよりがんばっていないジャンルなので書くのが気が楽。
コミックバトンって類似品がありますが、「■今おもしろい漫画」という質問が「◆今読んでいるコミックは?」となっています。マンガ独特の連載時の並走感を伴っている、漫画バトンの問いの方が気が利いている。


■本棚に入っている漫画の数
80冊でした。近所のブックオフにこまめに周り始めてからですね。


■今おもしろい漫画


暴虐外道無法地帯 ガガガガ 1 (ヤンマガKCデラックス)
月刊アフタヌーンで再開された山下ゆたか「ガガガガ」
3年ぶりにヤンマガから移って月刊の濃密さで突っ走ってくれそう。力の均衡する爆裂都市な世界観でヒリヒリするパンクアクション。個人的にはネグリ「構成的権力」を傍らに目を走らせる。とにかく不穏な暴力世界をチェック。ヤベェ!


働きマン(1) (モーニング KC)
あとは、モーニングの安野モヨコ働きマン」か。しかし勝ち組強迫神経症的(ノット・スロー・ライフ)な価値を肯定するアッパーさが甘いか。恋愛マンガ以外も描けることは分かった、しかし負けている恰好良さも欲しい。


■最後に買った漫画
たがみよしひさ「化石の記憶」全3巻ISBN:425302601X
高効時代に流行ってたんです、ブックオフAKIRAの隣で同版形で並んでいるのを見つけて買い直しました。重層する人物の流れを描ききる群像ミステリーアクション。


■よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画


Toーy 1 (少年サンデーコミックスワイド版)
上条淳士To-y
小学校低学年でサンデー連載を立ち読み。スタイリッシュな描画と白い世界が衝撃的。ポップミュージックで世界を動かすという思考を植え付けられた。


石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫)
坂口尚「石の花」
中学で対面。内戦以前に描かれた対独ユーゴスラビアパルチザン物ではあるが、現在でも耐えうる忘れられない作品。五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字が混在した今は無きかの国の物語は、普遍的な底知れないクオリティーを持つ。現実から離れ過ぎないファンタジーも魅力。恐らく海外でも遜色無く通用する作品。マキシマム・リスペクト!


岡崎京子東京ガールズブラボーISBN:4796631984
連載時キューティーで読んでました。リバーズ・エッジな90年代を用意する為に80年代を清算した作品。シビアで享楽的な資本主義社会の中でサバイブして泳いでゆく女の子達に文化闘争を見る。最先端の風俗やファッションの世界と自由解放の運動が繋がっていた時代の記憶。


カネコアツシ「ロックンロール以外は全部嘘」ISBN:4847030737
廃刊した「コミックジャングル」連載時から読んでました。このデビュー作後暫く消えてましたね。復活後は筆ペンでカートゥーン/アメコミ的な絵を描くお洒落なスプラティックコメディー作家として活躍中。これはある種の実存をポップカルチャーで飾った若描き。同時期デビューの松本大洋山田芳裕に近い作家だったのを憶えている。ロックンロールは社会の見方を変える。


Lazrez 3 (BEAM COMIX)
TKD×竹谷州史「LAZREZ」
ロックンロールとレイブ/クラブミュージックを橋渡ししながら音は世界を変えるのか?を問う。いやー変わらないだろ、意志を転がしていくことしか出来ない、と同じ結論で安心しながら冷めたり。次作では女にその意志を受け渡してしまうのもさもあらんや。元からある物を掘り起こすのにしか使えないのですよ。教科するのはどちらかと言えばマンガですかね。にしてもエンター・ブレインはリスキーな作家ばかり見つけてくるな。


■バトンタッチ(当然無視っても結構っすよ〜)
えーと、MIXIのマイミクさんに振ります。ハーポ部長、とらいちさん(あとミュージックバトンも!)、ヒデヨヴィッチ上杉さん、ヒカさん、id:t_a_k_e_z_oタケちゃん。よろしくー★