200songs-160

La Bamba / ritchie valens / '58

ラ★バンバ [DVD]
伝記映画「ラ★バンバ」で有名なリッチー・ヴァレンス。前回取り上げたバディ・ホリーと共に興行の移動中、飛行機で亡くなった。映画は17才で夭折した彼の青春が描かれているのだが、初のチカーノロッカーの為に音楽はサンタナがサポート、タイトル曲はロス・ロボスがカバーしてリバイバルヒットさせている。当時のショービズ界でメキシコ系アメリカ人の地位向上のきっかけを作ったと云っても過言ではない、この曲の大ヒット。墜落事故直後は彼がバディ・ホリー以上に大きく取り上げられたそうで人気が偲ばれる。
このラ・バンバはトラッドメキシカンフォークのロックンロォルアレンジ。映画で有名なロス・ロボスのバージョンよりも、彼のはカン高くてエキゾッチックな色濃いので、ロックンロォルとしてあまり意識されにくいのだが。黒人のリズムアンドブルースと白人のカントリーアンドウェスタンの掛け合わせがロックンロールだという公式は不正確。実はラテン/チカーノな流れが少なからずあったのだ。他に有名なのはビートルズもカバーしていた“ベサメ・ムーチョ”やインストで珍しくヒットした“テキーラ”など、探せば結構あるものだ。この流れは60年代に入り“セルジオ・メンデス&ブラジル'66”と“サンタナ”に分かれつつラテンロック等と呼称されたが、ロック/ソウルと同様にアフターウッドストック時代の音楽人種分離時代にラテンミュージックに収束してしまうのだった。

偶然本稿を書く前に偶然読みました、不可視の学院さんの日記。なるほどジャマイカンミュージックとフィフティーズの近似生が書かれていてとっても勉強になりました。

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