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This Little Pig / Living Colour / '93

突如NYから80年代後半現れた黒人4人組、別名黒いツェペリン。フィッシュ・ボーンと共にブラック・ロックと言われ、パブリック・エネミーに影響を受け「ロックはもともと黒人の物だった」等々社会派発言で物議を醸し出す、歌詞も人種/階級等の言及が多い(このジャケも奴隷時代の拘束衣だし、アルバムタイトルも“原罪”)。ジャズ系の実力派スタジオミュージシャン上がりでありながら、指向は同時代のHIPHOPグランジ、出した音は非常に重いスラッシュ&HRに近似したゴリゴリファンク(個人的にはバンド・オブ・ジプシーズ時代のジミヘンと似ていると感じる)。決して取っ付き易いバンドではないが、それゆえにアホアホパワー全開のミクスチャー界隈において珍重される。聴き通すには体力の居る音と姿勢、楽器が古典的なハードロック形態のパブリック・エネミーもしくはプレ=レイジ・アゲインスト・マシーンか。重いロックとはこの様なイデオロギーと合致した音楽を言うのではないか。で、最近再結成した様である、911以後の世界を考えれば当然。
ASIN:B0000028PL