200songs-157

quawabe2005-03-05

Why Do Fools Fall In Love / Frankie Lymon & The Teenagers / '56

これもロックンロォル。ボーイ・ソプラノが初々しい当時13歳のフランキー・ライモン率いるティーンネイジャーズ。この13〜15歳の黒人少年達による完璧なキラキラするコーラスワークのR&B、56年当時同世代に大きく支持された。リズムアンドブルーズというにはあまりに無垢なキッズの登場はエルヴィスの登場とほぼ同時期。これをロックンロォルにしているものはローティーンの伸びやかな感性(ロック)と実力に裏付けられたスウィングするビート感(ロール)。数多のドゥーワップグループが好事家好みのR&Bに留まっているのだが、ここにロックを感じるのは少年の持つ無垢な初期衝動からである。彼の声からはジョニー・ロットン椎名林檎と似た制御出来ない、しかしポップな勢いを感じる。そう誕生の瞬間からロックンロォルは10代の強い想いを伴っていたのだ。因にエルヴィスがサン・レコードから54年にデビューしたのもラストティーンネイジャー19歳の頃。
この初打席ヒット曲“恋は曲者”はR&Bチャート1位に全米6位。しかし悪徳プロデューサーに少年達はこの自作自演の著作権を奪われ、ライモンは68年にヘロインのオーバードーズで25歳で亡くなっている。ブルーズである。
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