スーパーポップ

Lcd Soundsystem (Dig)
スヌーザー最新号のタナソウの激烈煽り文にやられて LCD soundsystem の2枚組デビューアルバムを買った。アルバムは年末にタワーレコードで試聴してたがCCCD(デストロイ!)なので見送っていたのだが、その愛ある大推薦を読むとやはり欲しくて、都内を駆ずりGAN-BANで(バカ高い)UK版CDを発見し速攻購入、めったに¥3000のCDなんて探して買わないのだけれど。でも、そんなにして欲しくなったのは僕の頭のチャンネルに丁度よいタイミングでタナソウの言葉が入ってきたから。
DJカルチャー―ポップカルチャーの思想史(昨年のベスト3冊にも選んだ)ウルフ・ポーシャルト著『DJカルチャー/ポップカルチャーの思想史』の中の引用部分 Nik Cohn著『AWopBopaLooBop ALopBamBoom.Pop HistoryISBN:1844134237取り付かれていたから。ポップミュージックの歴史を説明し「知的でもありシンプルでもなくちゃいけない。メッセージを分かりやすく伝えなくちゃいけない。テンポがなくちゃいけない。シャレてなきゃいけない。セクシーでなきゃいけない。のめり込んでなきゃいけない。ちょっとだけ力強くなきゃいけない」とスーパーポップという概念を称揚「スーパーポップは、いつだってティーンのための音楽だ。受けないと話にならないんだ」とポップ史を結んでいる(らしい)。どうもこの本は1976年に出されているみたいだけれど邦訳はないようなのでとても残念。

そうそうそう、“キャー”の為の音楽にエッジを忍ばせた革命煽動のBGMとしてロックンロォルを照準し、純粋音楽(芸術)主義者と反動的ヴィニールマニアと拝金業界人を忌む僕なのでこの“スーパーポップ”って言葉はとても響いて来る。ジャック・アタリはポップミュージックの預言性先見性を『ノイズ』ISBN:4622003627。ポップミュージックとその中の切っ先(ロックンロォル)が日常を変えるのだ。
僕はもう非言語的な感覚に近い物を更新してゆくポップなアヴァンギャルドしか信頼しないのだ。インターネットやグラフィックやファッションも“スーパーポップ”だし女の子と男の子と恋愛と革命と移動とPUNKもPOPだ。なんだかとりとめなくなってしまったけれど、僕はそんな所に依拠していて、LCD soundsystemDFA も僕と同様なのかな、なんて想ったりするのだ。明後日かけます。おいらのエッジを見せてやるってことで。