200songs-123

Been Caught Stealing / Jane's Addiction / '90

LAのレッチリやフィッシュボーンと同じサークルから現れた第三のバンド。三番手に甘んじていたのは活動期の短さと掴み所の難しさから。彼等は前述の2バンドに比べ、ファンク/HIPHOP/パンク/ハードロック以上の幅があった。グラム/ゴス/NW的英国バンドの影響とサイケなアシッド感背徳感によって独特のアート臭を持つ、ヴェルヴェッツをカヴァーするセンスは、ミクスチャーのデビット・ボウイ。基本線はグルーヴを持つハードロック(ハリウッド)であるが、それがリンチ/クローネンバーグ化したと解釈すればよいのか。
バンド解散ツアーを兼ねてVoのペリー・ファレルは移動式オルタナティブ・ツアー・フェス“ロラパルーザ”を提唱し90年代以降のロックンロォルの指向を示す。ノイズやHCからグランジ、ヒップホップやUKロックからダンス物までも含む出演者の幅はそのままジェーンズの音楽性と考えればよい。事実、彼等の手の上でこの90年代は過ぎて行ったのだ。
この曲は明らかにUKマンチェへの返答に聴こえるアップなダンスナンバー。既に同時期にミクスチャーの中でアシッド・ハウス的快楽をロックに持ち込み、それ以上の肉体的グルーヴをも追加している音。UK専門の人間にも是非聴かせたい1曲。
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