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King Kong Five / Mano Negra / '89

フランスの元祖ミクスチャーパンク、マノ・ネグラスペイン語でスパニッシュマフィアの意)の2nd「ピューターズフィーバー(売春婦の熱狂?)」から。パリ郊外の移民低階層住宅地区バンリュー出身のスパニッシュ系や北アフリカ系のメンバーからなる8人組。アルバムでは仏/英/西/アラビア語が入り乱れるハイブリット混血パンク、後期クラッシュとポーグスとデキシーミットナイトランナーズとフィッシュボーンとロスロボスとノースモーキングオーケストラをミックスしたようなごった煮なショートパンクナンバーが並ぶ。ドロップキックマーフィーズもこの位はじけて欲しいものだ。ワールドミュージックをパンク/ロックンロォルが吸収消化した最良質ビートミュージック。彼らは中南米をツアーして地元では熱狂的に受け入れられ、Voのマヌー・チャオは現在はソロとして非英米圏で活躍している。しかし最近はフランスのレベルミュージックも、マチュー・カソヴィッツ監督の「憎しみ」を見る限りでは、みなhiphopになっているようだ。もうロックンロォルの世界は閉ざされているのだろうか。だとしたら残念なことだ。
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